
駄文集
そつがない犯行(仮)
世界的に放映されるリアルミステリー番組。数々の訓練や試験を乗り越えた者たちが、自分とは全く違う人物を装い、乗車する大陸横断列車では、他の乗客『プレイヤー』達の正体を暴きつつ、自身の正体を隠さなければならない。しかし、そんな番組も今回で30周年を迎え、今年はなにやら連結された車両が一台多く、乗客も一人増えているようだ。この+1がどういう結果を招くのか、視聴者(読者)となってご覧下さい。
そつがない犯行(仮)
そつがない犯行(仮)《まえがき―全てが始まる前―》
【そつが無い】手落ちがない。手抜かりがない。無駄がない。「何をさせてもそつが無い」
「それではお次の方、お入り下さい」
そう言われて
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そつがない犯行(仮)《第1章―初日―》
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「掛上一彌(かけがみかずや)さんの車両は、三両目ですね」
頑張って下さい、と掛上を羨望の眼差しで見ながら番組スタッフの青年は言って、何故か敬礼をする。
「君は乗
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そつがない犯行(仮)《 第2章―二日目―》
1
【二日目の条件付け】
―汽笛が二回連続で鳴ったらハイテンションになり、三回連続でなったら元に戻る―
※ハイテンションとは、ポジティブでやる気に溢れた様である。単に
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