
駄文集
とある日常(※暗い内容です、ご注意下さい)
今朝も表通りを行き来する車の騒音で目を覚ました。こんな最悪の目覚めはここ三年間、ここに越して来てからずっとだ。
ただでさえ辛い人生が車の所為で安らぎさえも奪って行く。生活が熾烈を極める。
三年前には人間関係にさえ軋轢を生んだ。もう、俺に関係者と名乗れる人物などいない。皆、霧の様に消えていなくなった。
最後まで携帯電話のアドレス帳に残っていた奴も、去年灰となった。不思議と彼の骨は綺麗に残らなかった。少なくとも俺の目の前には出て来なかった。
そんな人生も今では慣れた様に感じられる。友も、安寧も、金も家族も恋人も隣人も食料も職も娯楽も安らぎも怠惰も惰性も習慣も安全も諦めも諦観も束縛も自由も懸念も執着も欲も希望も絶望も良心も心の支えも、何もかもなくなったこの人生にも、少なからず慣れたと言える。
最初は辛かった。今も辛い。きっとこれからも辛い。でも、俺は考える事も頑張る事も何もかも辞めた。それから俺の人生は辛いが楽になった。
楽と感じる事さえ辞めてしまえば逆に全てが楽になる。常に平行線を描く様に変化も変調もない。
ただ、早朝から俺を起こす車たちだけは嫌悪感を感じる。いや、正確には嫌悪感を抱いているのだと思う。
何も分からない。
今はただ、何も分からないという事を思っているのだと思う。
そう思います。
思えます。
思うって何?
何って何?
なんだろ?
何を考えているんだろ?
考えているんだろうか?
考えるってなんだろ?
なんだろ?
なんだろ?
あ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
そうだ
かんがえるのは
やめたんだ
やめて
なんだっけ
ま
いいか
そん
な
こと
とうても
い
いや
おわり